透析の手術について
当院の内シャント治療方針
- 当院の、第一選択はバルーン治療(VAIVT)が基本です。バルーン治療の適応外の状態、もしくは経過が悪い場合に、手術を施行することになります。
- 手術には自己血管だけで行う場合と、人工血管を使用する場合があります。自己血管の方が人工血管よりも感染を起こしにくい等の理由のため、できるだけ自己血管での内シャントを維持する術式を選択しています。
- 年齢性別の如何に関わらず、術式や、皮膚の切開線は、なるべく傷が目立たないように工夫しています。
- 医療や薬剤の進歩とともに、透析歴30年を超える長期透析患者さんも増えてまいりました。そのような背景を踏まえ、治療方針や術式は長期的視点に立って選択しています。
- 治療方針においては、上記の何よりも「安全」を最優先とします。
福岡市民病院にて故武藤庸一先生に師事し、透析・内シャント治療に係わり、計30年の間に、約8,000例の内シャント治療に携わってまいりました。その中で培ってきた知識や経験を、これから来られる患者さんに活かして行きたいと思います。
過去4年間の当院の内シャント治療症例数
VAIVT | 手術 | 計 | |
---|---|---|---|
2020年 | 323 | 60 | 383 |
2019年 | 348 | 60 | 408 |
2018年 | 333 | 82 | 415 |
内シャント治療の実際
VAIVT
カテーテルの先端に風船(バルーン)がついており、シャント血管内の狭窄部分を拡張する方法です。早期の閉塞では、血栓除去も同時に行います。血管内に管を通して行いますが、この方法では治療が困難な場合もあり、繰り返しの治療が必要となることが多く、短期間内に頻回の治療を要するようになれば、手術が必要になる場合もあります。
VAIVT治療の流れ

- 来院後更衣(初診の場合は、問診票の記入があります)
- 血圧等の一般状態の観察・測定
- 生理学的検査
シャント血流量測定・胸部レントゲン写真・心電図・心エコー等必要に応じて - 血管エコー
- 治療方針の説明後、治療同意書の記入
※①~⑤までの所要時間、約40分~60分 - VAIVT治療(所要時間1~2時間前後)
- 内シャント血流量測定
- 治療内容説明
- 終了
手術治療の流れ

- 来院後更衣(初診の場合は、問診票の記入があります)
- 血圧等の一般状態の観察・測定
- 生理学的検査
シャント血流量測定・胸部レントゲン写真・心電図・心エコー等必要に応じて - 血管エコー
- 予定術式の説明後、手術同意書の記入
- 採血検査
- 点滴ルート確保
- 抗生剤点滴投与開始
※①~⑥までの所要時間、約40分~60分前後 - 手術開始(所要時間1~4時間前後)
- 手術終了後、術後出血等の状態観察(約30分間)
- 手術内容説明
- 終了
※抜糸は2~3週間後となります。
VAIVT/手術の予約
【通常予約】待機可能な場合
当院透析・血管アクセスセンター直通電話
- TEL
- 092-283-7717
治療希望日
手術予定の方は、可能であれば術前に一度診察の後、手術日を決定しております。手術内容・状況によって手術所要時間が異なります。
手術日の来院時間は朝9時を基本としています。当院は入院設備を持ちませんので、日帰り手術を基本としていますがます。
術後の入院を要する場合、※当院の予約状況によっては、希望日に予約できない場合がありますのでご了承ください。(希望日をいくつか検討お願いします)
緊急時の場合
シャント閉塞・感染など、緊急の場合は、電話連絡当日治療を行います。
※当日治療を行いますが、当日予約の患者様優先のため時間の指定ができません。待機時間がありますのでご了承ください。
診療当日持参書類
保険証と診療情報提供書をお持ちください。